50代は更年期の最中です。
更年期の時は、精神的にアンバランスな状態になりやすく、この時期のダイエットはストレスがないようなダイエットでないと挫折します。
50代は痩せたいと思っていても痩せにくい年代です。
では、更年期に5キロ痩せるために生活改善したい5つの点を検証します。
女性の体重の推移
日本人の成人女性の平均身長と体重は次のようになっています。
年齢別身長と体重 | 身長 | 体重 |
25歳~29歳 | 158,7cm | 51,8kg |
30歳~39歳 | 158,3cm | 54,0kg |
40歳~49歳 | 157,3cm | 54,7kg |
50歳~59歳 | 155,2cm | 54,1kg |
60歳~69歳 | 151,8cm | 53,4kg |
この表からそれぞれのBMIを調べてみます。
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
25歳~29歳の女性のBMIは20,57
30歳~39歳の女性のBMIは21,55
40歳~49歳の女性のBMIは22,11
50歳~59歳の女性のBMIは22,46
60歳~69歳の女性のBMIは23,17
このようにみると、女性の平均のBMIが年齢を重ねるごとに増えていることがわかります。
50歳~59歳の女性のBMIは22,46なので、ぽっちゃり体形になりつつあるようです。
更年期に太りやすいのはなぜ?
50歳の頃は閉経になる人が多く、女性ホルモンが急激に減りだす頃です。
特に、美肌や代謝を高める作用がある女性ホルモンのエストロゲンは30台をピークに徐々に減りはじめ、40代後半~50代は急激に減少する時期です。
脳の視床下部はエストロゲンが減ってきたので、出しなさいと命令するのですが、卵巣機能がなくなる閉経時期はエストロゲンが出ません。
すると、脳はどうしたりいかわからなくなり混乱します。
この混乱が自立神経にも伝わり、のぼせや冷えなどの症状が出てくるのです。
そして、エストロゲンは、コレステロールを抑える働きをしていますが、
このホルモンが減ることによって、脂肪を分解しにくい体になります。
その上、更年期は自律神経が乱れてくるので、交感神経の働きが鈍くなります。
交感神経の働きが鈍くなると、基礎代謝が低下してきます。
エストロゲンが良く働いていたときは、太りにくかった体質が痩せにくい体質に変わってきているのです。
それだけでなく、40代後半から50代は若い時ほど活動的に動かないため、筋肉量が減少します。
筋肉量が減ると、代謝が落ちてきて消費カロリー減ります。
ですから、50代は痩せにくく太りやすい体質になっているのです。
50代の更年期に5キロ痩せるために代謝をあげる栄養素
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、ポリフェノールの一種で女性ホルモンとよく似た働きをすると言われています。
エストロゲンの働をする大豆イソフラボンは、エストロゲン不足を補い、女性の美肌を保ち、トラブルを防ぐ効果があるとされています。
辛い更年期障害を乗り切るためにも大豆イソフラボンの摂取は必要です。
大豆イソフラボンを摂取してもエクオールという物質が産生されなければ、女性ホルモンに似た働きがしません。
エクオールの産生量が多い国は、中国、韓国、台湾などの大豆を良く食べている国です。
エクオール産生を促すものが腸内フローラだとされています。
ですから、毎日、大豆イソフラボンの食品を食べて腸内フローラの状態を良くしておくことが大切です。
大豆イソフラボンの食品は、豆腐、納豆、味噌汁、豆乳などです。
エストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボンを食べることで、更年期のイライラも改善します。
タンパク質
タンパク質は、他の栄養素に比べて食事誘導性熱産生(DIT)が多く、代謝をアップするためによい栄養素です。
筋肉や内臓のほとんどはタンパク質で出来ています。
良質なたんぱく質は、豆腐、納豆、肉、魚などです。
ビタミンEの食品
ビタミンEは強い抗酸化力があるので、ホルモン分泌をコントロールします。
また、血行を良くするので、冷えを改善し、代謝を高めます。
また、エイジングケアにも良いとされています。
ビタミンB群
ビタミンB6は代謝をあげるための助けをします。
脂質の代謝をあげるためにはビタミンB1が必要で、脂質の代謝にはビタミンB2が必要です。
タンパク質の代謝にはビタミンB6が代謝を促進します。
ですから、ビタミンB群をと他の栄養素をまんべんなくとることによって、代謝を促進し、ダイエットにつながります。
ビタミンBは豚肉や野菜等に含まれています。
特に発酵食品には、ビタミンB群が増えています。
味噌や納豆などの発酵食品は積極的に寄りたい食品です。
鉄分
更年期障害のために貧血を起こすことがあります。
貧血を起こすと酸素や栄養が行き渡らずに血液の循環が悪くなります。
すると、基礎代謝が悪くなり、消費カロリーが低くなるので痩せにくくなります。
女性は特に貧血になりやすいので鉄分が不足しないようにしましょう。
カルシウム
更年期以降は、エストロゲンの分泌が減るので代謝が悪くなるだけでなく、骨も弱くなります。
ですから、カルシウムをしっかりとる必要があります。
50代以降の女性は骨粗鬆症の人が多く、骨折しやすくなります。
一度骨折すると、動きにくくなるため筋力が弱り、代謝が悪くなります。
骨粗鬆症にならないために牛乳や小魚などのカルシウムを摂取しましょう。
食物繊維
食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
不溶性食物繊維は胃では吸収されず、そのままの形で大腸に届き、大腸刺激します。
大腸を刺激すると、活発に動くので代謝がアップします。
水溶性食物繊維はコレステロールの吸収を抑制し、血糖値の上昇を防ぎます。
また、水溶性食物繊維は腸内フローラの餌になります。
すると、腸内環境が良くなり、便通も改善されます。
ですから、食物繊維は代謝をアップするためのサポートをする役割をしています。
カプサイシン
カプサイシンは唐辛子に含まれていて、身体を温めて代謝をアップします。
その他にもミネラルなどの栄養素を積極的に摂って、代謝をアップすると、50代でも5キロ減量に成功します。
適度な運動をして筋力をアップする
50代になると、激しい運動は次第に出来なくなってきます。
では、適度な運動で代謝をあげてやせるためには、腹筋などの無酸素運動とウオーキングなどの有酸素運動を組み合わせることが体の代謝を効率的に高めるとされています。
特に、筋トレで表面の筋肉をつけるよりもインナーマッスルを鍛えた方が代謝をアップするために必要だと言われています。
50代になると、内臓機能が落ちてきて下がってきます。
ですから、内臓機能をあげることによって代謝も良くなります。
内臓アゲアゲ運動
成人の内臓は年齢と共に下がってきます。
内臓が下がると、代謝が悪くなり太りやすい体になります。
「内臓アゲアゲ体操」を考案した講師の 真野真由美さんは、身体を温めて伸ばすの繰り返し動作なので誰でも簡単に出来ると言われています。
この体操をすると、血液循環が良くなり、下がった内臓が元の位置に戻ってくるそうです。
女優のともさかりえさんもこの運動を絶賛しています。
本を出されているので、一度読んで体操をしてください。
最後に
50代の女性は、女性ホルモンのエストロゲンが減っているので、それに似た作用をする大豆イソフラボンを食べて、同時に代謝を高める栄養素を摂取します。
冷えや女性ホルモンの減少で代謝が落ちているので、基礎代謝を高めることによって消費カロリーを増やし、脂肪を燃焼させます。
そして、代謝を高める運動によって、脂肪を燃焼させ、5キロ痩せを実現させます。
50代の女性はダイエットだけでなく、いつまでも若々しくいるために、基礎代謝を高めていきましょう。